74 Jailbreakは、オーストラリアのロックバンドAC/DCによるEPで、以前はオーストラリアでのみリリースされていた5曲を収録しています。このEPは1984年にアルゼンチン、ブラジル、カナダ、コロンビア、エクアドル、イスラエル、日本、メキシコ、南アフリカ、アメリカ、ウルグアイ、ベネズエラでのみリリースされました。タイトル曲「Jailbreak」はシングルとビデオとしてもリリースされました。このEPは2003年にAC/DCリマスターズシリーズの一環として全世界で再発売されました。収録曲の最初の1曲は、オーストラリア版『Dirty Deeds Done Dirt Cheap』（1976年）からのもので、残りの4曲はバンドのデビューアルバム『High Voltage』のオーストラリア版からのものです。『High Voltage』は1974年にレコーディングされ、翌年初頭にリリースされました。

長年AC/DCのファンにとって、代わりのボーカリストであるブライアン・ジョンソンがすぐに受け入れられた（1980年の『Back in Black』はロック史上最高の売り上げを記録した）にもかかわらず、ボン・スコット時代の未発表トラックへの需要は依然としてあった。オーストラリアやヨーロッパでリリースされた初期のアルバム（『T.N.T.』など）のいくつかは、後にアメリカでの初リリースとなる『High Voltage』としてまとめられたが、オリジナルバージョンからカットされたトラックもあり、アメリカでは未発表のままだった。1984年の5曲入りEP『’74 Jailbreak』には、バンドの初期の忘れられたトラックが収録されている。「Jailbreak」はEPのリリースと同時にライブの定番曲となったが、なぜもっと早くリリースされなかったのかは謎のままである。また、主にインストゥルメンタルの「Soul Stripper」や「Baby Please Don’t Go」のカバー、さらにアンガス・ヤング、マルコム・ヤング、スコットによるオリジナル曲「You Ain’t Got a Hold on Me」と自伝的な「Show Business」も収録されている。『’74 Jailbreak』は決して初期のレアトラックの決定版ではない（「Fling Thing」「Love Song」「Stick Around」「R.I.P.- Rock in Peace」「School Days」などの曲はアメリカでは未発表のまま）が、初期AC/DCの価値ある短いスナップショットである。（グレッグ・プラトー、AMG）