この冒頭は、劇の第一幕を紹介するのに最も美しい始まり方だ。壮大な始まりが、オルフェウ・ダ・コンセイサンの物語と、神話がリオデジャネイロのファベーラに住む一人の男へと変容した際の愛のドラマ全体をどのように語られるかを示している。ヴィニシウス・ジ・モラエスのアルバムでの唯一のボーカル参加は「モノローグ・ド・オルフェウ」で、背景の軽やかなフルートに乗せながら、オルフェウからエウリディーチェへの愛の詩を朗読している。

3曲目以降は、ロベルト・パイヴァの圧倒的な歌声が響き渡る。「Um Nome de Mulher」は優れたサンバで、見事なアレンジが施されている。続く「Se Todos Fossem Iguais a Você」の解釈も素晴らしい。この曲の最初の録音では、パイヴァの声がより有名なバージョンとは全く異なる雰囲気を醸し出しているが、それでも最も美しい歌唱の一つだ。彼はまるで何の努力もせずに歌っているかのようで、バックコーラスが言葉にさらに力を与えている。「Mulher, Sempre Mulher」はシンプルなサンバ・カンソンだが、ブラジル音楽史上最高の詩の一つが含まれている（「あなたは大層な威張りようだが/残念ながら私は新聞じゃない」）。一方「Eu e o Meu Amor」は明るい響きながら、最愛の人を失った男の嘆きの始まりを歌っている。そして「Lamento no Morro」は、愛が二度と戻らないことを悟り、二人の思い出を永遠に忘れられない男の絶望を表現している。このアルバムは、トム・ジョビンとヴィニシウス・ヂ・モラエスの最初の「子供たち」を披露したブラジル音楽の傑作である。これを機に、ブラジル音楽は歴史的転換点を迎え、その後の方向性を永遠に変えることになる。