Booker Ervin – The Freedom Book (1964) [APO Remaster 2017] [SACD / Analogue Productions – CPRJ 7295 SA]

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ブッカー・アーヴィンは圧倒的なテナーサックス奏者で、チャールズ・ミンガスやランディ・ウェストンとの共演で名声を得たが、特に『ザ・フリーダム・ブック』(1963年)を含む「ソング・ブック」シリーズによって、ジャズの巨匠としての地位を確固たるものにした。1963年12月3日にジャキ・バイアード(ピアノ)、リチャード・デイヴィス(ベース)、アラン・ドーソン(ドラム)と共に録音された『ザ・フリーダム・ブック』は、ビバップの複雑さとフリー・ジャズの要素を織り交ぜた、ほぼ完璧なモダン・ハード・バップの融合である。アーヴィンのテキサス出身が反映された、広大な平原を思わせる幽玄で開放的なサウンドは、伝統的なテキサス・テナーを超え、モダニストの鋭さを備えている。このアルバムは革新性と伝統のバランスが取れており、「デルタとモロッコの出会い」とも言える新鮮で親しみやすい雰囲気を提供している。特に注目すべき曲は、アーヴィン自身のオリジナル「ア・ルナー・チューン」、JFK暗殺に触発された哀愁漂う「ア・デイ・トゥ・モーン」、ランディ・ウェストンの「クライ・ミー・ノット」、そして大胆な「アルズ・イン」である。1970年、39歳で癌により短いキャリアを閉じたが、アーヴィンはリーダーとして約20枚のアルバムを残し、『ソング・ブック』『ブルース・ブック』『スペース・ブック』などが特に有名だ。『ザ・フリーダム・ブック』は彼の感情の深みと技術的な輝きを存分に示しており、ポスト・バップ・ジャズのファンにとって必須の作品である。ハイファイ録音によって、アーヴィンのソウルフルでリスクを厭わないスタイルの細部までが克明に捉えられている。この傑作は、ジャズを生き生きと進化させ続ける彼の能力を証明する不朽の証である。
01. A Lunar Tune
02. Cry Me Not
03. Grant’s Stand
04. A Day to Mourn
05. Al’s In

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