『ストリート・リーガル』は、アメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランの18作目のスタジオ・アルバムで、1978年6月15日にコロムビア・レコードからリリースされた。このアルバムは、ディランにとって大きな音楽的転換点となり、初めて女性バック・ボーカルを含む大規模なポップ・ロック・バンドを起用した。『血の轍』と『欲望』の二大成功作に続き、『ストリート・リーガル』もディランのゴールド・レコードとなったが、全米ビルボード・チャートでは最高11位に留まり、1964年以来初めてトップ10入りを逃したスタジオ・アルバムとなった。しかし、イギリスでは彼のスタジオ・アルバムとしては最高の売上を記録し、チャートで2位（8年ぶりの高順位）を達成、30万枚の売上でプラチナ認定を受けた（他にこの記録を持つディランのアルバムは『ザ・エッセンシャル・ボブ・ディラン』のみ）。1978年発売のオリジナルLPのマスタリングは、CBSレコーディング・スタジオNYのスタン・カリーナが担当し、プロデュースはドン・デヴィートが手掛けた。1999年、『ストリート・リーガル』はデヴィートによる特別なリミックスとリマスタリングが施され、より豊かなサウンドが実現し、オリジナル制作時の多くの問題点が修正された。この新たなミックスは、2003年のSACD再発版にも採用された。ただし、『ザ・コンプリート・アルバム・コレクション Vol. 1』では1978年のオリジナル・ミックスが復元されている。