『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』は、アメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランの5作目のスタジオ・アルバムで、1965年3月22日にコロムビア・レコードからリリースされた。このアルバムはエレクトリック・サイドとアコースティック・サイドに分かれている。オリジナルLPのサイド1では、ディランはエレクトリック・ロックンロール・バンドをバックに演奏しており、この選択により、彼はフォーク音楽界の旧来の仲間たちからさらに距離を置くことになった。同様に、アルバムのアコースティック・サイド2では、彼は「風に吹かれて」や「ア・ハード・レインズ・ア・ゴナ・フォール」のような、彼と強く結びついていたプロテスト・ソングから距離を置き、歌詞は抽象性と個人的な方向へとさらに進化した。このアルバムはビルボードのポップ・アルバム・チャートで6位に達し、ディランのLPとしては初めてアメリカのトップ10入りを果たした。また、同年春にはイギリスのチャートでも1位を獲得した。アルバムの最初のトラック「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」は、ディランのシングルとして初めてアメリカのチャート入りし、最高39位を記録した。