『モーニン』には、ブレイキーがスタジオで生み出した最高の音楽の数々が収められており、間違いなく彼の最高のバンドによる作品と言える。中でも3つのトラックは不滅の名曲であり、時代を超えて愛され続けるだろう。タイトル曲はピアニストのボビー・ティモンスが作ったブルージーなシャッフルに包まれた純粋な旋律の宝石であり、テナーサックスのベニー・ゴルソンが紡いだ上品でスローな「アロング・ケイム・ベティ」、そして静的な軍事的リズムの「ブルース・マーチ」は、学生からプロまであらゆるジャズバンドのレパートリーに永遠に残るだろう。「アー・ユー・リアル？」は最も繊細なメロディラインを持ち、「ドラム・サンダー・スイート」ではブレイキーの高速で爆発的なトムトムの基本奏法がホーンのため息と共にハードバップへと導く。「雨に降られても」は最も注目を集める一曲で、大幅にアレンジされた軽やかな曲調の中、ずらしたスタッカートのリズムが明るいリフレインと対比をなす。間違いなく完成度が高く、完全に満足のいくアルバムである『モーニン』は、ブレイキーの最高傑作の一つであり、1950年代後半以降のモダンジャズが提供した最高の作品の一つに数えられる。