小さなスズメ：『The Bobby Scott Sessions』には、ソウルの女王アレサ・フランクリンのリマスターされた楽曲が多数収録されています。このアルバムには「ムーン・リバー」「ジョニー」「マイ・リトル・ブラウン・ブック」などのトラックが含まれています。

アレサ・フランクリンは、現代において最も偉大な歌手の一人であり、ゴスペルのスタンダード、グレート・アメリカン・ソングブックの曲、ジャズの名曲、ポップス、深みのあるサザン・ソウルやR&Bなど、あらゆるジャンルに力強く情熱的な歌声を届けてきた。彼女はレイ・チャールズと同様、触れるものすべてを紛れもなく自身のものにする存在感を持っていた。フランクリンは10代でゴスペル歌手としてキャリアを始め、驚異的な歌唱力と優れたピアノ演奏で、一代限りのアーティストとしての才能を発揮。伝説的なタレントスカウト、ジョン・ハモンドがその才能を見抜き、コロムビア・レコードと契約を結んだ。しかし、ハモンドとコロムビアがすぐに直面した問題は、彼女の霊的な歌声を世俗的なポップスの世界にどう紹介するかだった。1960年から1969年（実際のデビュー作は1961年）にかけて、コロムビアはフランクリンを様々なスタイルで試した。後にアトランティック・レコードで伝説的な成功を収めるほどの爆発的ヒットには至らなかったものの、これらの作品を通じてフランクリンは多くの音楽的アプローチを探求し、いずれのスタイルでも記憶に残る歌唱を披露した。この素晴らしいボックスセットには、コロムビア時代のフランクリンの7枚のフルアルバム、プロデューサーのボビー・スコット（1963年）とクライド・オーティス（1964年）との共作を収めた2枚のCD、ボブ・ジョンストンが手掛けたシングル集、コロムビア離脱後にリリースされたレア音源、さらに1964年の『スティーブ・アレン・ショー』でピアノを弾きながら数曲を披露したパフォーマンスを収録したDVDが含まれている。これは圧巻のコレクションであり、世界に自分をどう表現すべきかを模索するアーティストの姿を描き出している。彼女がその答えを見つけたことは、誰もが知っている。――オールミュージック・レビュー（スティーブ・レゲット執筆）『Take a Look: Aretha Franklin Complete on Columbia』より