『アレサ』は、アメリカの歌手アレサ・フランクリンの29枚目のスタジオ・アルバムで、1980年9月30日にアリスタ・レコードからリリースされました。このタイトルのアルバムは彼女にとって2作目であり、アトランティック・レコードでの12年間の契約を経て、初めてアリスタ・レコードから発売された作品です。他にも「アレサ」と題されたフランクリンのアルバムは1961年と1986年にリリースされています。

これは、アトランティック・レコードとの13年間に及ぶ成功を収めた契約を終え、アリスタ・レコードで初めてリリースしたアルバムである。1973年頃から、フランクリンのアルバムの出来は不安定になり、1970年代後半の『Sweet Passion』や『La Diva』といった作品はすぐに忘れ去られてしまった。アリスタの社長クライヴ・デイヴィスは、この最初の作品に対してある程度の注目を集めようとし、それはほぼ成功したと言える。アレサは全力を尽くしており、新たなレーベルに移籍した大物アーティストにふさわしい取り組みだ。このアルバムの最高の瞬間は、フランクリンが単なるアイコンではなく、驚異的な歌手であることを再確認させてくれる。見事に歌い上げられた「United Together」と秋の情感あふれる「Come to Me」では、フランクリンとプロデューサーのチャック・ジャクソンが何年も共に録音してきたかのような調和を見せている。しかし、いくつかの過剰にプロデュースされた曲がアレサの足を引っ張っている。ドゥービー・ブラザーズの「What a Fool Believes」のカバーは忙しすぎて、歌詞の深みを感じさせず失敗作だ。ゴスペル調の幼少期の回想「School Days」とディスコ風にアレンジされた「I Can’t Turn You Loose」は、耳に心地よいが、同時に神経を逆なでする可能性もある。この作品はフランクリンの再起を意図したもので、1970年代後半のアトランティック時代のアルバムのほとんどよりも人気を博したが、さらに良くなる余地はあった。～ジェイソン・エリアス