2016年、アンドリュー・シリルは『The Declaration Of Musical Independence（音楽的独立宣言）』という力強く明確なタイトルのアルバムを発表した。セシル・テイラー、アンソニー・ブラクストン、マリオン・ブラウン、ウォルト・ディッカーソン、チャーリー・ヘイデン、カーラ・ブレイ、オリバー・レイク、ホレス・タプスコットなど、シーンを代表する大物たちと共演してきたフリー・ジャズの闘士が、源流から直接的に真正な素材を追求する姿勢を貫いたことは驚きではなかった。それから2年後、ニューヨークのドラマーはビル・フリゼールを迎え、今度はトランペッターのワダダ・レオ・スミスとのトリオ編成で『Lebroba』を制作した。アルバムタイトルは3人の故郷であるリーランド、ブルックリン、ボルチモアの頭文字を組み合わせた造語だ。彼らの意図は明らかに民主的に責任を分担し、シリルはバンドメイトたちが各自のやり方で自由に演奏することを許している。作曲さえもこの3人の前衛ジャズの巨匠たちで分け合っている。ここでの作品の瞑想的なトーンは、アリス・コルトレーンに捧げられた「Turiya」によって設定されている。アルバム全体が空間と時間の祝祭のようなものだ…『Lebroba』は、崇高なブルージーな風景を漂っているような感覚を残してくれるだろう。 – マルク・ジスマン