イタリアのピアニスト、アンドレア・ポッツァは、ウィントン・ケリー、ハンプトン・ホーズ、レッド・ガーランドの影響を受け、叙情的で洗練されたストレートアヘッド・ジャズスタイルを2005年のヴィーナス・レコードでのデビューアルバムで披露。このデラックスゲートフォールド版として再発された作品では、ベーシストのルチアーノ・ミラネーゼ、ドラマーのステファノ・バニョーリと共演し、名だたるスタンダード曲を収録。日本でもトップクラスのイタリア人ジャズピアニストとして認知されるきっかけとなった。スイング感溢れる「イエスタデイズ」、ミラネーゼの見事なソロが光る叙情的な「スウィート・ロレイン」、ビリー・ストレイホーンの「オーソン」を幻想的にソロ演奏するなど見所満載。デューク・エリントンの「オール・トゥ・スーン」ではサステインペダルを駆使したバラードの才能が輝き、「プア・バタフライ」はヴァースを省いた軽快なアレンジで疾走。ジャズファン必聴の力強くスリリングな一枚。