『Duende Live』by Andrea Castelfranatoは、2019年4月6日にイタリア・ポンテデーラの歴史あるピアッジョ博物館内ピアッジョ・オーディトリアムで開催された第1回fonè Music Festival Piaggio 2019での鮮烈なソロギター演奏を収録。fonèレコードのジュリオ・チェザーレ・リッチが主催したこのフェスティバルでは、高音質ライブ録音が追求され、リッチは独自の「フィールド・エフェクト」技術を駆使。ニューマンU47/U48/M49真空管マイク、シグノリッチ・プリアンプ、アンプレックスATR102（デイヴィッド・マンリー改造）のアナログ機材とPyramixレコーダー（dCSコンバーター）のデジタル機材を併用し、一切加工なしの自然な音響を実現。前作『Anxanum』で絶賛されたカステルフラナートは、アコースティックギターとナイロン弦ギターで卓越した演奏を披露。オリジナル曲「Frammenti di Conchiglia」「Acquamarina」「Selam」「Solitude」に加え、ニコラ・ディ・バーリの「La Prima Cosa Bella」や「Africa」（トト）、「Billie Jean」（マイケル・ジャクソン）、「Staying Alive」（ビージーズ）、「Can’t Take My Eyes Off You」（グロリア・ゲイナー）、「O’ Sole Mio」（ディ・カプア）をダイナミックにメドレー化。アンコールではヘンリー・マンシーニの「ピンク・パンサー」を演奏し、リッチのテーマ曲コレクションに新たな1章が加わった。52分12トラックのSACD（fonè SACD 208）は180gヴァイナルとテープ版も存在し、鮮烈なダイナミクスと臨場感でリスナーをライブ空間へ没入させる。ジョヴァンニ・ウンテルベルガーに師事し、ビレリ・ラグレーンやフランコ・モローネの影響を受けたカステルフラナートのフィンガースタイルは、エレガンスと地中海的情熱が光り、情感と技術的輝きで賞賛を浴びた。7分10秒の「Frammenti di Conchiglia」や7分18秒のメドレーが特に秀逸だが、ポップスカバーがオリジナル曲とやや統一感を欠くとの指摘も。DSDマスタリングによるオーディオファイル級の透明感で、ギターとハイファイ愛好家必携の1枚。