ジャズ界で最も多作で称賛されているアーティストの一人であるアナト・コーエンとフレッド・ハーシュが、デュオとして初の録音『Live In Healdsburg』で披露しているのは、彼らが豊かに持ち合わせた資質——共感力、開放的な心、鋭い耳、迅速な直感、そして音楽に対する無私のアプローチである。この二人の熟練した共演者は、技巧と美しさを融合させ、奏でる一つひとつの音符にそれを滲ませている。『Live In Healdsburg』は、アナトのテテット録音『Happy Song』と、彼女のグラミー賞ノミネートを獲得した2枚のブラジル音楽アルバム——『Outra Coisa: The Music of Moacir Santos』（7弦ギタリストのマルセロ・ゴンサルヴェスとの共演）と『Rosa Dos Ventos』（トリオ・ブラジレイロとの共演）——に続いてリリースされた。フレッド・ハーシュにとって、『Live In Healdsburg』は、自身の最新作で2度のグラミー賞ノミネートを受けた『Open Book』（彼にとって7回目と8回目のノミネート）に続く録音である。コーエン氏とのこのアルバムは、1980年代に遡り、リーダーとしての20枚以上のアルバムと自伝『Good Things Happen Slowly: A Life In and Out of Jazz』の出版を含む、驚くほど深いディスコグラフィの最新作である。