夢中、恋、そして時には自己嫌悪を歌った曲たち——これらは、眠りにつこうともがくベッドの中で襲ってくる深く暗い思いに寄り添うサウンドトラックだ。ただ、ここではそれらが幽玄な電子音と反響するプロダクションによって彩られ、自己不信をより一層際立たせている。

シャークの繊細なヴォーカルと自虐的な歌詞は、この陰鬱なサウンドスケープをさらに増幅させ、彼女の影響の一つであるロードを確かに彷彿とさせる何かを生み出している。何より、メロディが素晴らしい。「Adore」が1200万回以上ストリーミングされたことを考えれば、シャークが優れたメロディを書けることに異論を挟む者はいないだろう。しかし、彼女はフックにぴったりの決めゼリフも見事に決められる。「あなたが私の腕に触れ続けてくれたから、最高の夜だった」とシャークが「Adore」で歌うとき、誰かがこのような恋愛の陶酔感をここまで表現したのは久しぶりだ。彼女が不安な感情を打ち明けるとき、その感情表現は真実味を帯びる——オープニングトラックで親しい人に「自分は相手を狂わせるほど十分だ」と伝えるときも、「Deleted」で「ただあなたを知りたい、ただあなたの人生の一部になりたい」と歌うときも。おそらくこの作品には雰囲気重視のバラードが少し多すぎるが、アデレードのラッパーAll Dayをフィーチャーした「Worst Girl」では、彼女のスキルセットに都会的な何かが潜んでいる可能性も示している。「Blood Brothers」では、ポップな可能性さえ覗かせており、このEPで最も明るいトラックだ。輝かしい閃きが散りばめられた『Night Thinker』は、このシャークが偉大な希望（グレート・ホワイト・ホープ）になる可能性を十分に示している。