1985年にリリースされたこのジャズフュージョンアルバムは、影響力のあるギタリスト、アラン・ホールズワースによる作品で、2012年にリマスターされシリーズの一環として再発売されました。キーボーディストのアラン・パスクァ、ベーシストのジミー・ジョンソン、ドラマーのチャド・ワッカーマンというホールズワースのコアバンドに加え、ボーカリストのポール・コーダとポール・ウィリアムズ、ベーシストのゲイリー・ウィリス、ドラマーのゲイリー・ハズバンドが参加しています。特に、14分に及ぶ壮大な楽曲「The Un-Merry-Go-Round」では、ウィリスとハズバンドが演奏しています。

犯罪的に無名で過小評価されているアラン・ホールズワースは、エレキギターを手にした史上最高のミュージシャンの一人だ。1985年の『メタル・ファティーグ』では、ついにすべてが完璧に調和している。本作の大部分では、ベーシストのジミー・ジョンソンとドラマーのチャド・ワッカーマンが参加しており、この二人の名手たちはホールズワースの演奏を見事に引き立てている（「Home」でのジョンソンの素晴らしいプレイや「Panic Station」での美しいソロを聴いてみてほしい）。ホールズワースは極めてレガートなフレージングと豊かなハーモニック・ボキャブラリーで知られており、どちらも「Metal Fatigue」のソロや激しいフィルで存分に発揮されている。ポール・ウィリアムズのボーカルを軸にしたこの曲は、ホールズワースの高音域のギターコードが支える強いヴァース・メロディーによって見事に構築されている。ギタリストが誇るワーミー・バーの技巧もここで遺憾なく発揮されている。「Metal Fatigue」の一部のフィルは、ホールズワースが不可能なほどに弦をベンドしスラーをかけるため、ほとんど酔ったような音響を生み出している。彼のトレモロ・バーの使用法はメロディックなプレイだけでなく、リズムプレイでも発揮され、コードにほのかな輝きを加えることで、演奏に厚みを与えつつもハーモニーを曖昧にしない絶妙な加減を見せている。ホールズワースの独特なスタイルは、エディ・ヴァン・ヘイレンやアレックス・ライフソンといったロック・ギタリストの作品にも影響を与えているが（VHの「Drop Dead Legs」やラッシュの「YYZ」を聴けばその繋がりがわかる）、彼らのように薄められ同化されたアレンジは、純粋なホールズワースのスタイルには及ばない。80年代を代表するフュージョン・アルバムの一つであると同時に、ホールズワースの最高傑作でもある。ジャズの香り高いロックが好きな人には絶対に必須の作品だ。–AllMusicレビュー（ダニエル・ジョフレ）