このダブルアルバムは、2014年10月5日に韓国・加平郡で開催された第11回ジャラサム国際ジャズフェスティバルにおけるギターの伝説、アラン・ホールズワースのライブ演奏を収録しています。この公演では、ホールズワースは長年の共演者である名ドラマー、ゲイリー・ハズバンド、そしてイエロージャケッツでの活動で知られる5弦ベーシストのジミー・ハスリップと共演しました。ハスリップはこのアルバムのライナーノーツを執筆しており、ホールズワースやハズバンドとの共演に関する個人的な思い出に基づいています。また、DVDのボーナスとして収録されたインタビューでも彼の声を聞くことができます。

ジャラサム国際ジャズフェスティバルでのパフォーマンスは、ボストン、ニューヨーク、シカゴ、日本・東京を経て韓国に至る短期ツアーの最終日に行われた。「移動が多く、時差ぼけだけでなく10月の寒い夜にも直面し、それがかえってパフォーマンスを興味深いものにした」とハスリップは語る。この公演が撮影されるとは知らなかったという。「それでも、アランとゲイリーと音楽を創るのは常に刺激的で、そうしたことは全く問題にならなかった。私たちはその瞬間に没頭し、常に音楽を極限まで追求したいと思っていた」このライブアルバムは、ホールズワースの2000年スタジオアルバム『The Sixteen Men of Tain』収録曲「Texas」で始まり、滅多に演奏されない「The Un-Merry-Go-Round Part 5」で締めくくられる。さらにザ・ニュー・トニー・ウィリアムス・ライフタイムが最初に録音した「Fred」と「Red Alert」、そしてハスリップとハズバンドがそれぞれソロを披露する「Letters of Marque」も収録されている。『JARASUM JAZZ FESTIVAL 2014』は、ホールズワースのライブシリーズ『LEVERKUSEN 2010』『LEVERKUSEN ’97』『LIVE IN JAPAN 1984』『WARSAW SUMMER JAZZ DAYS ’98』『FRANKFURT ’86』に続く第6作で、熱心なファン層から高い評価を得た。ジャズフュージョンの世界で最も有名なホールズワースだが、その影響はジャンルを遥かに超えていた。ワーナー・ブラザース・レコードに彼を紹介したのはエディ・ヴァン・ヘイレンであり、フランク・ザッパは彼を「世界で最も興味深いギタリストの一人」と称した。ホールズワースは2017年4月15日に70歳でこの世を去ったが、驚異的な作品群を遺している。