1983年12月に録音された『In Session』は、ブルースの巨匠アルバート・キングとスティーヴィ・レイ・ヴォーンのライヴ・セッションを収めた作品である。デビュー作『Texas Flood』とデヴィッド・ボウイの『Let’s Dance』での仕事を終えたばかりのヴォーンは、その年のブレイクしたギタリストだった。世界クラスのバンドを従えたキングは、演奏力の絶頂期にあった。カナダのテレビ特別番組のために撮影されたこのコンサートは、熱く興奮させるブルースを届ける。キングに多大な影響を受けたヴォーンは、アイドルのリックを取り入れつつも、セッションを競争の場にすることは避けた。代わりに、二人のギタリストは互いに刺激し合い、より高い次元へと導き、ダイナミックなやり取りを生み出している。ヴォーンの演奏の礎となったキングの独特なスタイルは、ヴォーンのジミ・ヘンドリックスに影響を受けた装飾音と融合する。二人の相互の敬意は、対立的ではなく協調的なパフォーマンスをもたらした。キングの力強いボーカルが深みを加え、このアルバムはブルース・ファンにとって必須の一枚となっている。スーパー・オーディオCDの音質によって強化された『In Session』は、聴くたびにスリリングな体験を提供し続けている。