チャート履歴/受賞歴 ビルボード200で最高11位を記録。 「Angel」はビルボードのメインストリーム・ロック・チャートで2位を獲得。 「Angel」はビルボード・ホット100で3位を記録。 「Dude (Looks Like A Lady)」はビルボード・ホット100で4位を達成。 『Permanent Vacation』は、エアロスミスの9作目のスタジオ・アルバムであり、彼らの輝かしいキャリアにおける重要な作品です。アメリカで最も売れたロックバンドの一つである彼らは、複数のグラミー賞を受賞し、アメリカのロックバンドとして最多のゴールド及びマルチプラチナ・アルバムを保持しています。この記念碑的な名作は、ファンや批評家からバンドの「カムバック・アルバム」と評され、「Rag Doll」「Dude (Looks Like A Lady)」「Angel」といった大ヒット曲を収録しています。『Permanent Vacation』はバンドの最も成功した作品の一つとなり、アメリカ国内で500万枚以上を売り上げました。また、このアルバムは海外でも記録的な成功を収め、イギリスで初めてシルバー及びゴールド認定を獲得したバンドのアルバムとなりました。 5点満点中4点 – 「…洗練されたバンドが真の『カムバック・アルバム』を作り上げた。ボン・ジョヴィのソングライターがヒット曲を書き、MTVがボン・ジョヴィのファンにバンドを紹介したおかげだ。」 – Q誌

1985年の出来栄えのばらついた『Done With Mirrors』を経て、オリジナル・メンバーによる再結成という大々的な宣伝もほぼ空振りに終わっていたエアロスミス。バンド単独では限界と悟ったA&Rの重鎮ジョン・カロドナーは、Run-D.M.C.による「Walk This Way」のカバーが爆発的ヒットを記録したのを機に、当代きってのスタジオ・ミュージシャンたち——特に卓越したプロデューサー、ブルース・フェアバーンと、バンドのキャリア再生に貢献したソングライターのデズモンド・チャイルド、ジム・ヴァランス——を起用することを決断。彼らの助力により制作された『Permanent Vacation』は、エアロスミスを1980年代から90年代にかけてのスーパースターへと変貌させたアルバムとなった。とはいえ、優れた楽曲が多く全体として高い完成度を誇る一方、フェアバーンの過剰なプロダクション——1980年代中盤のポップ・メタル・アルバムに典型的な、大げさなほど洗練されたサウンド——のせいで、所々に時代を感じさせる部分も否めない。さらに、デズモンド・チャイルドの教条的な作詞は、最高の素材でさえ時代遅れに感じさせてしまうことがある。その反面、「Rag Doll」や「Dude (Looks Like a Lady)」といったラジオ向けに仕立てられた楽曲は、「ヒットを生む」という点においてほぼ完璧だ。しかし忘れるな、これはエアロスミスだ。つまり、時代や場所を選ばずに聴ける素晴らしい楽曲が必ず含まれているということ。「St. John」の土着的なヴードゥー・ブルースや、「Hangman Jury」の見事なホーボー・ハーモニカをフィーチャーした寓話的な曲がそれに当たる。また、残りの曲のいくつかはやや埋め草的ではあるものの、カリブ風のタイトル・トラックやビートルズの「I’m Down」のカバーは見事に仕上がっている。最後に、大衆受けを狙った甘ったるいバラード「Angel」は、バンドがパワー・バラードの極致に達した瞬間を捉えている。このアルバムは、エアロスミスを再び大衆に知らしめる上で重要な役割を果たしたが、バンドの新生の力をより強く感じたいなら、まず『Pump』を聴くことをお勧めする。