アーサー・ブレイキー（1919年10月11日 – 1990年10月16日）は、アメリカのジャズドラマー兼バンドリーダーである。1940年代後半に一時イスラム教に改宗した際には、アブドゥラ・イブン・ブハイナとしても知られていた。

ブレイキーは1940年代にフレッチャー・ヘンダーソンやビリー・エクスタインのビッグバンドで名を馳せた。その後、セロニアス・モンク、チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピーといったビバップのミュージシャンたちと共演。1950年代半ばにはホレス・シルバーと共にジャズ・メッセンジャーズを結成し、その後35年にわたってドラマーとしてグループを率いた。当初は同世代のミュージシャンによるコレクティブとして始まったが、やがてフレディ・ハバード、ウェイン・ショーター、リー・モーガン、ベニー・ゴルソン、ケニー・ドーハム、ハンク・モブレー、ドナルド・バード、ジャッキー・マクリーン、ジョニー・グリフィン、カーティス・フラー、チャック・マンジョーネ、チック・コリア、キース・ジャレット、シダー・ウォルトン、ウディ・ショウ、テレンス・ブランチャード、ウィントン・マルサリスら若手才能の育成の場として知られるようになった。『ジャズの伝記百科事典』はジャズ・メッセンジャーズを「1950年代後半を代表するハード・バップ・グループの典型」と評している。ブレイキーはダウン・ビート・ジャズ・ホール・オブ・フェイム（1981年）、グラミー・ホール・オブ・フェイム（1998年、2001年）に選出され、2005年にはグラミー生涯功労賞を受賞。1991年にはモダン・ドラマー・ホール・オブ・フェイム入りを果たした。