「ボーン・フリー」は、アメリカのポップ歌手アンディ・ウィリアムスによるアルバムで、1967年4月10日にコロムビア・レコードからリリースされました。このアルバムには、映画やミュージカルに関連した6曲が収録されています。しかし、そのうち2曲は、アルバムジャケットに記載された映画のスコアから生まれたもので、後に歌詞が追加されました。「ストレンジャー・イン・ザ・ナイト」のメロディは『殺人者への挽歌』のために書かれ、「サムホエア・マイ・ラブ」は『ドクトル・ジバゴ』の「ラーラのテーマ」として始まりました。

6年連続でアンディ・ウィリアムズはアカデミー賞歌曲ノミネート作品を軸にした新作アルバムで春を迎え、聴衆は再びトップ10入りとゴールドディスクで彼に報いた。6回中5回、アルバムタイトルはオスカー受賞曲から採られ（唯一の例外は1965年、「チム・チム・チェリー」ではなく「ディア・ハート」に賭けた年）、今回も他の映画歌曲を収録。『ドクター・ジバゴ』の「サムホエア・マイ・ラブ」、『殺人者への挽歌』の「ストレンジャー・イン・ザ・ナイト」、『シェルブールの雨傘』の「愛のメロディー」、そして「アルフィー」が選ばれた。そして恒例通り、ウィリアムズは男性ポップシンガー仲間がヒットさせた曲をカバー。フランク・シナトラの「ストレンジャー・イン・ザ・ナイト」とアル・マルティーノの「スパニッシュ・アイズ」だ。しかし『ボーン・フリー』はウィリアムズの定番スタイルに注目すべき現代性をもたらした。前作『シャドウ・オブ・ユア・スマイル』と『イン・ザ・アームズ・オブ・ラブ』ではブラジル音楽に傾倒し、戦間期のスタンダードやマイナー曲を多く録音していた。『イン・ザ・アームズ・オブ・ラブ』は『ボーン・フリー』の4ヶ月前に発売されたが売れ行きは振るわなかった。ウィリアムズはボサノヴァと古い楽曲を切り捨て、ボビー・ヘブの「サニー」など最新ポップチャートからカバー曲を選んだ。モンキーズのファーストアルバム収録曲「アイ・ウォント・トゥ・ビー・フリー」（別名「アイ・ワナ・ビー・フリー」）まで録音している。さらに「ミュージック・トゥ・ウォッチ・ガールズ・バイ」のポップ/ロックアレンジでトップ40入りを果たした。この曲はダイエットペプシCM発祥でボブ・クルー・ジェネレーションのインストゥルメンタルヒットだった。ロック以外のポップシンガーが隅に追いやられ始めた時代に、ウィリアムズは巧みに針の穴を通り抜け、従来のリスナーを安心させつつ現代の潮流にも適応できることを証明した。