グラミー賞ノミネートのマルチリード奏者兼作曲家アナト・コーエンは、最新作『Quartetinho（クアルテチーニョ、小さなカルテットの意）』で、親密なグループサウンドに焦点を当てている。 ニューヨークを拠点とする国際的に活躍するマルチ楽器奏者たちで構成されたこのグループは、いずれも彼女のグラミー賞ノミネートを受けたテンテットのメンバーから選ばれており、ベーシストのタル・マシアフ、ピアノ／アコーディオン奏者のヴィトール・ゴンサウヴェス、ヴィブラフォン／パーカッション奏者のジェームズ・シップが参加。彼らは音楽の多様性に対する深い愛を共有しており、それが『Quartetinho』に余すところなく記録されている。アルバムにはコーエン、マシアフ、シップによるオリジナル曲に加え、アントニオ・カルロス・ジョビンやエグベルト・ジスモンティなど偉大な巨匠たちの作品も収録。その結果は、無限のメロディと叙情性に満ち、多彩な音色とオーケストレーションの繊細なディテールが光る仕上がりとなっている。